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大根の神様「おしら様」の正体と千尋をエレベーターで助けた理由考察【千と千尋の神隠し】

大根の神様「おしら様」の正体と千尋をエレベーターで助けた理由考察【千と千尋の神隠し】

©︎ 2001 Studio Ghibli

数あるジブリ作品の中でも、いまだに金曜ロードショーで放送されるたびに大きく話題になる作品「千と千尋の神隠し」。

今回は、そんな千と千尋の神隠しに出てくる大根の神様に焦点を当てて紹介していきます。

どんな神様なのか、元ネタとなった神様は何の神様なのかに加え、声優の情報も徹底的にまとめました!

千と千尋の神隠しに出てくる大根の神様の名前は「おしら様」

千と千尋の神隠しに出てくるおしら様は「大根の神様」です。

見た目は大根の神様というだけあって、大根のような質感の白い肌に、赤いふんどしと頭には赤いお皿のようなものをかぶっています。

顎のあたりからは見た目が大根のようなヒゲが伸びていて、そのヒゲから神様としての威厳のようなものを少し感じます。

フォルムはぽっちゃりしていて、やる気なさそうな無気力感のある表情が非常にかわいいキャラクターです。

千と千尋の神隠しのおしら様の元ネタとなった神様

千と千尋の神隠しのおしら様は実際に信仰されている神様が元ネタになっています。

元ネタになった神様の名前も同じく「おしら様」で、東北地方(青森・岩手周辺)で信仰されている神様です。

千と千尋の神隠しの中では「大根の神様」として描かれていますが、実際の信仰では家の神様、目の神様、子の神様、馬の神様、農業の神様などと言われています。

おしら様が生まれた際のエピソードとしてこんな話が伝わっているそうです。

東北地方には、おしら様の成立にまつわる悲恋譚が伝わっている。それによれば昔、ある農家がおり、家の飼い馬と仲が良く、ついには夫婦になってしまった。娘の父親は怒り、馬を殺して木に吊り下げた。娘は馬の死を知り、すがりついて泣いた。すると父はさらに怒り、馬の首をはねた。すかさず娘が馬の首に飛び乗ると、そのまま空へ昇り、おしら様となったのだという

Wikipediaより

千尋とおしら様の出会い

千と千尋の神隠しの作中で、主人公の千尋は油屋に迷い込み、人間であることを隠して生きていくために油屋で働こうとします。

働くには湯婆婆との契約が必要だったため、千尋は湯婆婆のいる油屋の最上階を目指すことに。

千尋が人間であることを知っている従業員のリンの協力のもと、エレベーターを乗り継ぎながら最上階を目指そうとする千尋。

エレベーターの扉が開くと、目の前に大根の神様「おしら様」が現れたのでした。これが千尋とおしら様の出会いの流れです。

人間であることがバレないよう隠れて最上階へ行きたい千尋でしたが、こうして神様と出会ってしまったのでした。

千尋はエレベーターでおしら様に助けられた?

おしら様と対面してしまった千尋とリンはその場を何とか誤魔化そうとしつつも最上階へ急ぎますが、なぜかおしら様もその後をついてきてしまいます。

おしら様が後からついてくる状態で次のエレベータに辿り着いた千尋とリン。しかし、ここでピンチが訪れます。

リンが他の従業員に「人間くさいぞ」と言われて怪しまれてしまうのです。

そこで、従業員に千尋の存在がバレる前に、リンは千尋をエレベーターの中に押し込むのですが、その際になんとおしら様もエレベーターに乗り込みます。

おしら様の巨体のおかげで千尋はバレずにエレベーターに乗ることができました。その時のおしら様の仕草はまるで千尋をかばっているようにも見えます。

おしら様のおかげで無事に最上階についた千尋は、おしら様とお互いおじぎをします。

最終的におしら様はそのままエレベーターで下の階へ移動して行ってしまいます。

おしら様が千尋をエレベータで助けた理由を考察! おしら様は優しい!?

おしら様はなぜ千尋を助けてくれたのでしょうか、ここではいくつかの可能性を挙げてみます。

千尋を気に入ったから説

主人公の千尋は、作中で人間でありながらもリン・カオナシ・ハク・銭婆(ゼニーバ)・坊などなど、さまざまな登場人物から好かれる存在です。

人柄なのか天性の才能なのかわかりませんが、千尋には何かしら千と千尋の神隠しの世界の住人たちから好まれる要素があるのかもしれません。

そうでなければ、エンディングであれだけ多くの油屋の人に祝福してもらえるはずがないですもんね!

また、実は千と千尋の神隠しで登場するおしら様の元になった神様は、子供が好きな神様であるという伝承があります。

おしら様は千尋が人間だと気づいていつつも、子供好きな面があったので千尋を助けた...とも考えられますね。

この説が本当であれば、おしら様は(子供に)非常に優しい神様として描かれていた、と言えそうです。

エレベーターに乗り込むときに助けてくれるだけでなく、わざわざ最上階まで送り届けてくれるなんて、優しすぎて「惚れてまうやろー!」ですね。

実は偶然説

エレベーターで千尋とリンがおしら様とばったり出くわしてしまった際、千尋が人間だとバレないようにするためにリンが「このエレベーターは上へ行かないから他をお探しください」などと言いつつ誤魔化そうとしていました。

おしら様は本当は上の階に行きたくて、そのリンの言葉を聞いて「彼女たちについていけば上の階へ辿り着くエレベーターに案内してくれるかも...」と考えたのかもしれません。

そう考えると、おしら様が次のエレベーターまでついてきたのも納得です。

この説が正しいとすると、おしら様は見た目通りボーッとしている神様で、単にリンの言うことを信じてボーッとついてきた結果、千尋が助かった...と言えそうです。

ただ、その場合おしら様が最上階までついてきてくれた理由がよくわからなくなります。

千尋をお辞儀をした後、すぐにおしら様はエレベーターで下っていったのを見るに、おしら様の目的地は最上階ではなさそうですが...。

単に最上階を覗いてみたかっただけなのかもしれません。

物語後半でのおしら様の踊りがかわいい

 

物語の終盤、千尋がオクサレ様が「川の神様」であると見抜いたとき、油屋の従業員と湯婆婆とともに油屋を訪れていた神様たちが千尋を祝福してくれるシーンがあります。

エレベータに乗るシーンではあんなに無気力そうな目をしていたのに、祝福のシーンではおしら様がにっこり笑いながら大きく手を動かして祝福してくれています。めっちゃかわいい...。

まるで踊りのようなこの動きをかわいいと感じるジブリファンは実際多いようです!

おしら様の声優は!?

千と千尋の神隠しのおしら様の声優は「安田顕(やすだけん)」さんです。

安田顕さんはNHKの朝の連続テレビ小説や大河ドラマにも出演する俳優で、演技のみならずバラエティでも活躍する万能な俳優さんです。

作中でおしら様に明確なセリフはないのですが、千尋とともにエレベーターに乗るシーンの中で鳴き声のようなものを発しています。

セリフがないので、千と千尋の神隠しを見たことがある人でも、おしら様に声優がいたことに気づかない・知らない人も多いかもしれませんね。

安田顕さんは、北海学園大学演劇研究会出身のメンバーで結成された演劇ユニット「TEAM NACS」に所属していることも有名です。

同じ「TEAM NACS」所属の大泉洋さんは、千と千尋の神隠しで別のキャラ「番台蛙」の声優を担当しています。

安田顕さんと大泉洋さんは人気バラエティー番組「水曜どうでしょう」で共演していたことでも有名ですよね!

おしら様は意外と人気!? SNS上の投稿を集めてみました!

実はおしら様は登場時間こそ短めなものの、とても人気なキャラクター。

SNS上でも「千と千尋の神隠し」で一番好きなキャラはおしら様」という人が数多くいるくらい人気なんです。

今回はおしら様好きな人のツイートを集めてみました。

千と千尋の神隠しに出てくる大根の神様「おしら様」のまとめ

というわけで、千と千尋の神隠しに出てくる大根の神様「おしら様」の紹介でした。

物語の中でセリフはほとんどないおしら様ですが、可愛らしい見た目や動き、そして千尋を救った行動から、ファンの間でも人気が高いキャラクターです。

次に千と千尋の神隠しを見る際には、おしら様の可愛さと、安田顕さんのかわいい鳴き声に注目してみてください!

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